【素材について〜素材と焼成方法からみたやきものの種類〜】
やきものの原料になる陶土とは、一見してごくふつうの土のかたまりである。その土には、硅酸と酸化アルミニウム、わずかにカルシウムやナトリウム、マグネシウム、鉄などが含まれている。この土は陶土と呼ばれ、これを加工して形をつくり、焼成するとできるのが、土器、せっ器、陶器である。陶土から金属の成分がほとんどなくなり、そのかわりに硅酸が豊富になったらどうなるか?
焼きあがりは白が、ガラスのようになめらかな磁器になる。磁器の素材になる土を磁土とよぶが、このような理想的な土は少ないので、人工的に土を混ぜ合わせて合成したりする。これらの素材から、さまざまな種類のやきものがつくられる。代表的な例を挙げてみよう。
★土器
陶土を成形し、低い温度(700度〜800度)で焼きしめたもの。釉薬は掛けない。吸水性に富み、割れやすい。縄文土器、弥生土器、土師器などが該当する。
★せっ器
陶土を成形し、高い温度(1200度前後)で焼きしめたもの。非常に固い。須恵器、備前、信楽、常滑の焼き締め陶が該当する。
★陶器
陶土を主原料とし、焼成に窯を使う。釉を掛けたものと、無釉のものがある。焼成温度は800度から1200度と、釉薬の種類によって幅広くかわる。古瀬戸、瀬戸黒、黄瀬戸、志野、織部、唐津、萩、薩摩、高取、楽など。
★磁器
磁土を主原料とする。焼成温度は高く、1400度内外である。吸水性は全くなく、固い。伊万里(柿右衛門、鍋島)、九谷など。
|