★青木 裕子さんからのメッセージ
青木さんが、ホームページのためにメッセージを送ってくださいました。

なにからお話していいのか、先日5月20日土曜日信州上田の駅前にある上田情報ライブラリーにて「星の王子さま」の朗読コンサートをしました。定期的に行っている朗読ですが、その日は上田に泊まって、次の日は軽井沢で夜9時から同じ朗読コンサートをおこなうことになっていました。気持ちの良い日曜日、日中めずらしく時間があるので、同行しているチェンバロ奏者の小澤章代さんと長野の先の須坂まで足を延ばしました。小澤章代さんは蔵前にご自分のスタジオがあって、フルートを習い始めたとかでいろいろな楽器に関心のある絵門さんとそのスタジオでチェンバロの音色を堪能させて頂いたことがあるのです。

昨年の12月11日の日曜日、私と絵門ゆう子さんは無言館の館主、窪島誠一郎さんに案内されて須坂の名刹浄運寺を訪れました。窪島さんと浄運寺のご住職小林覚雄さんとは旧知の間柄ですが、小林さんの奥さまの恵美子さんがご病気で、絵門さんのファンなので、ぜひ励ましてくれないだろうか、ついては折角なので浄運寺を訪ねたあと無言館で朗読コンサートを開かないかという窪島さんの提案を、絵門さんが快く引き受けてくれたからでした。恵美子さんはそのときは確かに抗ガン剤の副作用で毛髪が抜けたとかで帽子は被ってらっしゃいましたが、さすがにお寺を切り盛りなさるお元気さで沢山のお料理を用意してくださり、心からのおもてなしを私達は受けたのでした。
その晩の無言館でのコンサートは絵門さんに会いたくて遠くからいらしたお客様も含めて大成功であったことは申すまでもありません。恵美子さんはそのあと二月もたたないうちに亡くなられました。知らせを頂いたとき絵門さんは風邪を引いたかで体調が思わしくないということだったので私はもうすこしたって絵門さんが元気になってからこのことはお知らせしようと思っていたのです。

ご住職から伺ったのですが、恵美子さんは最後の意識がある中で「わたしも絵門さん一門に加わっているの」「絵門さんが言うように、ガンの患者さんが気軽に何でも相談できるネットワークが出来るといいわね」とおっしゃったそうです。そのことをご住職は何回も繰り返し言葉になさっていました。奥さまの遺志として絵門さんの志を生かすことであればなんでもお手伝いさせていただきたいとまでおっしゃって下さいます。
浄運寺の恵美子さんのご仏壇のわきにはあの時絵門さんと恵美子さんと私が三人で写った写真がかざられていました。恵美子さんを真中にして右の私は花瓶に隠れるようにして、お二人だけがお参りの方には見えるようになっているのですが絵門さんのこぼれるような笑顔に誘われて思わず微笑んでしまいました。
病気の人はこんな笑顔はできないと思うのですが、イョッ、さすが絵門ゆう子。ここで手を合わせるどの方もどの方も、心のなかにポッと灯をつけてもらう、そんな笑顔です。絵門さんの笑顔と言葉はどんなに多くの人に生きる力を与えたことでしょうね。真中の恵美子さんも誘われてほんとうに上品な笑顔。私はまだ死んでないけど、なんだか奇しくもこうやって一枚の写真に収まってしまってすぐまたお会いするのでしょう。「絵門さんのおかげで、恵美子さんという素晴らしい人柄に触れることもでき、きちんと恵美子さんのご冥福を祈りたくて須坂まできました。絵門さんほんとうにありがとう・・・」と手を合わせました。

絵門さんは勇敢だった。ほんとうに素晴らしい人と一緒に居るときは案外その人の光に気づかないものです。私も一緒に活動して楽しいことばかり、こちらの事を気づかってくれる絵門さんの言葉ばかり思い出します。具体的にどんなに素敵な人だったかを五万も言うことが出来ると思うのですが、とりあえず今はまだちょっと気落ちしているので、絵門さんがくれた笑顔に元気づけられるように毎日を暮らしていると、それだけお知らせします。絵門さんがくれた大切なメッセージを何かの形で生かせたらいいですね。



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